税金:基礎知識

税金のペナルティについて

税金のペナルティについて

税金は国を維持・発展するためには
欠かせないものです。
そのため、税金を納めることは
国民の義務になっています。

原則として
納税は逃れることはできません。
悪意のある・なしに関わらず、
納税をしないでいると
ペナルティが課せられます。

この記事では、
税金のペナルティには
どんな項目や内容があるのかを
解説していきます。

知らなかったでは済まされないこと
ありますのでしっかりと内容を
理解していきましょう。

納税のペナルティ

納税のペナルティと言われるものは、
収益を低く見せたり、
領収書の偽造をしたりするなど、
本来支払わないといけない税金に対して
逃れようとした際にペナルティが
課されます。

簡単に言うと、

  • 申告漏れ
  • 所得隠し
  • 脱税

などをするとペナルティの対象になります。

どのようなペナルティがあるか
解説していきます。

過少申告加算税

過少申告加算税とは、
確定申告の際に、
申告する納税額が
本来の金額より少なかった場合
課せられる税金のことを
いいます。

過少申告加算税はあくまでも
計算ミスや計上漏れなどの
意図的ではない場合に課せられます。

過少申告加算税の計算

過少申告加算税の税額は、
増差税額×10%
という計算で金額が決まります。

修正申告前に申告した税金または
50万円のうちのいずれか多い
金額を超える部分については
15%の割合で課税されます。

税務署から指摘を受ける前に
自ら修正申告すれば5%になります。

無申告加算税

無申告加算税とは、
法律で定められた申告期限内に
必要な申告をしなかった場合に
課せられる税金のことをいいます。

しかし、期限内に無申告であっても
内容によっては
免除される場合もあります。

課税が免除になるケース

期限内に申告を行われなかった場合、
原則として無申告加算税が
課税されます。
しかし、以下の要件を満たせば、
課税が免されます。

  • 期限内申告をする意思がある
  • 正当な理由がある
  • 無申告加算税額が5,000円未満

上記の要件を満たしていない場合は
無申告加算税が課税されますので
期限内に必ず申告しましょう。

無申告加算税の計算

期限内に申告がされずに、
無申告加算税がかかる場合の計算
2パターンあります。

納付税額の50万円以下の部分
⇒納付税額×15%

納付税額の50万円超の部分
⇒納付税額×20%

上記の計算で金額が決まります。

税務署の調査などを受ける前に
自主的に期限後申告をした場合は
無申告加算税が5%になります。

不納付加算税

不納付加算税とは、
源泉徴収等による国税について
納付期限までに納めなかった
場合に
課せられる税金
のことを言います。

源泉所得税の納付期限を
たとえ1日でも過ぎてしまうと
不納付加算税が課せられます。

課税が免除になるケース

期限内に納付を行われなかった場合、
原則として不納付加算税が課税されます。
しかし、以下の要件を満たせば、
課税が免除されます。

  • 不納付加算税の金額が5,000円未満
  • 法定納期限から1ヵ月以内に支払いをした
  • 正当な理由がある

上記の要件を満たしていない場合は
不納付加算税が課税されますので
期限内に必ず納付しましょう。

不納付加算税の計算

期限内に納付がされずに、
不納付加算税がかかる場合の計算は

納付税額×10%になります。

税務署の調査などを受ける前に
自主的に納付をした場合は
不納付加算税が5%になります。

重加算税

重加算税とは、
偽装・隠蔽などをしたうえで
過少申告、無申告、不納付などを
行った場合に課される税金
のことを言います。

正当な理由とされず、
悪質な脱税と判断された場合に
課せられる税金です。

重加算税に該当する行為

重加算税に該当する行為には
どのような行為が該当するかというと、

  • 二重帳簿
  • 意図的に売り上げを計算しなかった
  • 架空の経費計上
  • 架空の取引先名を使用
  • 領収書の偽造や改ざん

などです。
「意図的に」「わざと」
判断されると重加算税の対象になります。

重加算税の計算

重加算税は悪質と判断された
場合に課せられる税金ですので、
税率は重く課せられます。

過少申告加算税に代えて
⇒増差税額×35%

無申告加算税に代えて
⇒増差税額×40%

不納付加算税に代えて
⇒増差税額×35%

このように重加算税を
課されない為に、
正しく申告をすることが必須です。

延滞税

延滞税とは、
納付期限までに税金を
納付しなかった場合に課税される
税金(附帯税)のことを言います。

原則として、課税税率

納付期限の翌日~2ヶ月まで
⇒納付税額×7.3%

2ヶ月を過ぎると
⇒納付税額×14.6%

という計算で金額が決まります。
※加算税がある場合はプラスで
加算税がかかります。

利子税

利子税とは、
納付期限までに納税が出来ず、
残りを延納
する場合に
課税される
税金
のことを言います。

税務署に申告し認められると
納税の延長が認められます。

原則として、課税税率

法人税、所得税
⇒未納税額に対し年7.3%

相続税、贈与税
⇒未納税額に対し年6.6%

という計算で金額が決まります。

まとめ

上記のように
納税は国民の義務になります。
納税を怠ると様々なペナルティ
が課せられます。

意図的で悪質と判断された場合は、
お金では済まされず、
「脱税」「所得隠し」とみなされ
刑事罰になる可能性もあります。

税金のペナルティは
決して軽いものではなく、
重加算税ともなると
大きなダメージがあります。

日頃から、正しく適切に申告手続きを
することが何よりも大切ですので
税務処理をしっかりと
理解しておきましょう。